放課後等デイサービスアトリエあいだっく川崎【進路のこと Part2】

こんにちは!

放課後等デイサービスアトリエあいだっく川崎です。

以前、中学3年生向けの進路選択についてお話をしました。今回は、高校3年生の発達障害児にとっての進路選択に焦点を当ててみたいと思います。高校3年生の進路は、中学生と異なり、大きく分けて進学、障害福祉制度の利用、就職という3つの選択肢があるので、どれを選択すべきか悩ましいところです。今回はこの3つについて少し掘り下げてお話してみたいと思います。

<進学>

進学は選択される方が少ない印象です。特に大学進学では、受験のハードルが高いことがネックになるかと思われます。一方で、最近はAO入試を採用している大学も増えてきていますので、高校時代に特色のある活動をしている場合には、AO入試の利用の検討もいいでしょう。

また、専門学校への進学希望は大学よりも多くいらっしゃいます。発達の特性の一つである「こだわり」と専門学校で学ぶ専門的なスキルが適切にマッチングすることができれば、将来につながるスキルを習得することができます。

<就職>

高校3年生であれば、就職も視野に入るかもしれません。近年では障害者雇用制度やそれを促進するための特例子会社制度を採用する企業が増えつつあります。また一般企業だけなく、公務員も選択肢にあるのが大きい点です。そして何よりお給料をもらえるのが嬉しいところです。

一方で、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳がない方は法定雇用率に算定することができず、採用されない場合がありまyすので、いわゆる「グレーゾーン」方には不利かもしれません。また、就労経験のある既卒の人や、勤務が安定しており教育コストが低めな身体障害者の方が優先的に採用されることが高い傾向にあります。これは制度上の課題であり、国が是正をしていく必要がありますが、現状解決されていないこともあり、高校3年生から狙っていくのは若干不利かもしれません。

<障害福祉制度の利用>

障害福祉制度の利用は、最も可能性の高い選択肢です。高校を卒業すると、障害福祉制度上は「障害児」から「障害者」という分類になり、障害者総合支援法に定められる自立支援給付のサービスである「介護給付」や「訓練等給付」などが受けられます。また障害児支援のときとは異なり、「障害者支援区分」という障害の程度の区分がつき、介護給付ではこの区分に応じてサービスを受けることができます。この区分は1(軽度)~6(重度)の6段階となっており、医師の意見書や行政の派遣する区分認定員の生活場面のアセスメントによって2段階の審査で決定されます。

介護給付には生活介護、短期入所(ショートステイ)、同行・行動援護などがあります。これらの中でも、生活介護を利用される方が多いかと思います。生活介護はいわゆる「デイサービス」に近い部分があり、日常生活の色々なサポートを事業所内で受けることができます。看護師によるサポートや、理学療法士や作業療法士といったリハビリの専門職がいる事業所もあり、総合的なサポートを受けることができます。事業所の形態も様々で、デイサービスのようなところもあれば、作業所の形態をとっているところもあり、興味関心や障害特性に応じてピッタリな事業所を選ぶことも可能です。障害者支援区分は3以上で利用することができます。

訓練等給付は自立訓練、就労継続支援A型・B型、就労移行支援、共同生活援助(グループホーム)などがあり、自分らしい生活を送るためのスキルの練習をすることが介護給付との大きな違いです。卒業後の進路としては、自立訓練か就労継続支援を利用される方が多いと思います。自立訓練は地域で生活するための生活スキルを身につけるためのサービスで、2年間の利用制限があります。就労継続支援はA型とB型の事業所があり、A型では雇用契約を結ぶため最低賃金以上のお給料が、B型では雇用契約がなく、毎日500円前後の工賃が支給されます(月3000円以上は支払うことになっています)。A型はアルバイトに近い感覚で通所することができますが、事業所数が少なく、中々通うことができないのが難しいところです。B型は支払われるお金は少ないですが、働きつつも居場所として孤立を防ぐことができるのがメリットで、多くの方はB型を利用されています。自立訓練でも就労継続支援でも作業療法士がいる事業所もあるので、専門的な支援を受けられるのもポイントが高いです。

福祉サービスはいずれも一長一短な部分があるので、その人に合ったサービスを適切に組み合わせることが非常に重要です。障害児支援ではあまり焦点化されませんが、相談支援、特に計画相談支援のサービスを使って、相談支援専門員から利用計画を立ててもらうことが大切です。高校卒業が見えてきたら、お早めに相談支援事業所にお問い合わせいただくのがよろしいかと思います。

説明が長々となってしまい、申し訳ございませんでした。

高校3年生の進路選択については、選択肢が多く、情報がまとまっていないため、とてもむずかしい側面があるかと思います。また各々の選択肢には、それぞれのメリットとデメリットがありますので、それをしっかりと見極めながら、最適な選択をすることが大切です。

将来に向けての一歩を踏み出す際に、この情報が少しでもお役に立てれば幸いです。

今回はここまで!

また次回もお楽しみに!


『アトリエあいだっく川崎』

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